天神学園の問題児再来
「あ、ああっ、何してるんですか紅葉君っ」

紅葉に遅れる事数秒、女子生徒がトコトコと曲がり角から出てきた。

非常に小柄で、一見すると小学生か中学生かというところ。

癖っ毛の黒髪短髪で、瞳は燃えるように赤い。

そのチビッ子が言うのだ。

「真太郎君を虐めちゃ駄目って言ってるじゃないっ、弱いんだからっ」

これに怒ったのは龍馬だった。

「おいお前、真太郎が弱いとはどういう事ぜよ」

最高の好敵手への侮辱は、自身への侮辱と同義。

ズカズカと女子生徒に歩み寄る。

「ご、ごめんなさいっ」

咄嗟に詫びる女子生徒だが、龍馬は止まらない。

「訂正するがじゃっ!」

龍馬に肩を摑まれた女子生徒は。

「きゃあっ!」

反射的に四季・色彩銘刀新作、立春の刀"燈(ともしび)"を抜刀。

その刃に。

「!?」

炎を纏わせ、龍馬を斬る!

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