天神学園の問題児再来
「いやぁあぁぁぁぁっ!」

思わず燈を抜刀し、問答無用で虎人を切り捨てようとするほむら。

対する虎人も、両手の鋭い爪を振り上げるが。

「ちょっと待ちぃや」

「せっかちな奴だ」

ほむらの燈を龍馬が、虎人の爪を龍鷺郎が、それぞれ受け止めた。

「ほむら、話し合う前から刀を抜くのはいかんちや。誤解しとるだけかもしれんぜよ」

「ででで、でもっ…」

動揺するほむらを、笑顔で宥める龍馬。

「んん?お前もおかしな匂いがするな。人間か?人外か?」

「そんな事はどうでもいい」

見上げるような体格の虎人を前にして、龍鷺郎は眉1つ動かさない。

「別に悪さしに来た訳じゃねぇ。黙って見逃しちゃもらえないか」

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