天神学園の問題児再来
「も、もう嫌だぁあぁぁあっ!」

堪りかねたモブの男子生徒が1人、整列の中から逃げ出した!

息が詰まるような修学旅行なんてするくらいなら、言葉が分からないなりに1人で観光地巡りする方がマシと考えたのか。

まぁそりゃそうだわな。

しかし。

「貴様らに許されているのは、息を吸うのと夢を見る事だけだ」

そんな横暴な発言と共に、ヴラドが目を閉じたまま指をパチンと鳴らす。

その合図と同時に、女豹の如く駆け出したのは。

「ごめんなさい、自由行動は許されていないんです」

カッチリとしたスーツ姿のリプニー女史だった。

彼女は長物の携行砲を手に、男子生徒の前に立ちはだかる。

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