天神学園の問題児再来
翌朝。

既に龍鷺郎達の姿はなかった。

書き置きもない、言伝もない。

しかし彼らは仲間だ。

龍鷺郎達の考えている事などすぐに分かる。

「くそっ、あの馬鹿!」

ランスロットをしゃくり取って立ち上がるシオン。

「すぐに追うぞ、みんな!」

駆け出そうとする彼の目の前に。

「!!」

携行砲の銃身が立ちはだかった。

「こんな所にいた…学園を勝手に抜け出して…校則違反ですよ」

教師とは思えないあどけない表情の女性が、シオン達を制する。

「リプニー先生!」

「大変なのリプニー先生!龍鷺郎達が…」

「追っては駄目ですよ。皆さんにはお説教が先です」

混乱する紫陽花や花龍の言葉にも、真面目なリプニーは聞く耳持たない。

その代わり。

「皆さんが追うよりも頼りになるかもしれない人が、龍鷺郎君達を追っています」

リプニーはシオン達を安心させるように、微笑んで見せた。











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