天神学園の問題児再来
「龍鷺郎君、大丈夫!」

ほむらが声を上げる。

「この足手纏いは私が面倒見るから!龍鷺郎君は矢面に立って、私達の盾になって!」

…通訳すると、紗雪は任せて自分の役目に専念して、という事か。

きっとそうだ、そう解釈する事にしよう。

色々言葉の綾が気になる龍鷺郎。

根はいい奴なんだ…そう思う事にしよう…。

気を取り直し、龍鷺郎は歩を進める。

随分高く昇った筈の太陽が、砂埃ではっきりと見えない。

彼らが生まれ育った国とは、何もかもが違う。

こんな大陸で生き永らえているのだ。

この国の妖怪達が強いのも、納得できた。

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