天神学園の問題児再来
唖然とする。

ほむらが、紗雪が、言葉もなくその戦いを見ていた。

いや、戦いにすらなっていない。

一方的な仕置きに近い。

龍鷺郎が甚振られ、ヴラドでさえ返り討ちに遭わされた。

そんな悪神四柱相手に、たった1人で平然としている。

龍鷺郎を、臥龍の息子と称してその強さを評する事はあったが、もしかしたら彼女らは、その真の凄さを理解できていなかったのかもしれない。

これが臥龍。

大陸を掌握し、天神の地をも火の海にした最強の人外。

「解せんな」

窮奇が臥龍を睨み付ける。

「貴様、たかが龍だろう?人外の中では飛び抜けているかもしれんが、所詮は我ら神の足元に平伏す存在…それが何故、渾沌や饕餮に勝てる?」

「…ちとみっともない話だがの」

臥龍は着物の中に手を突っ込み、ボリボリと胸の辺りを掻く。

「我も柄にもなく、大陸に来てから、修行…という奴をしてみたのだ。霊妙な四種の瑞獣『四霊』や、天の四方の方角を司る霊獣『四神』の所に行っての…なかなかに有意義な時間だったわ」

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