天神学園の問題児再来
無論。

「紅葉っっっっっっ!」

真太郎がこの暴挙を、許そう筈もない。

狂奏丸を抜刀し、紅葉に斬りかかる!

それを黄昏で受け太刀する紅葉。

ギリギリと、刃が音を立てる。

「無関係の紫陽花に手を出すという行為…貴様万死に値するぞ…!」

「まるで裁くような言い草だな…裁けるのか?僕を。斬れるのか?お前が」

刃を挟んで睨み合う両者。

「…泣いているのだ」

真太郎は横目でチラリと、口元を押さえて嗚咽する紫陽花を見た。

「紫陽花が、泣いているのだ。貴様のせいで!」

「だったらどうする!」

拮抗した力は甲乙付け難く、真太郎と紅葉は一旦分かれる。

「流儀も愛する女も守りたければ、僕を倒してみせろ。尤も、僕は貴様の全てを奪い去るがな」

「拒否する。俺の何1つとして、貴様にはくれてやらん」

< 975 / 1,120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop