恋する5秒前~無愛想なキミと~

夏休みに入ってかれこれ2週間が過ぎた。


セミの大合唱をBGMに、私は暑さと戦っていた。体が溶けそうになるくらい毎日暑くて仕方がない。


クーラー代がもったいなくて窓を全開にして過ごしていた。


いいなぁ、香奈は毎日涼しいところで過ごしていて。


香奈はコンビニのバイトに励んでいて、ここしばらくは会っていない。


私が夏休みに入ってからは、未来は相変わらず保育園へ通い、翔も学童へ通っている。


私が家にいるから2人の面倒を見ればいいんだろうけれど、


「環だって課題もあるし、他にやりたいこともあるでしょ」


お母さん達が気を使ってくれたおかげで、日中は私一人で過ごしていた。


夕方、2人を迎えに行くまでは自由に過ごせる時間。有意義に使わなきゃと、この2週間は課題に時間を充てていたんだ。


おかげで課題の7割は終わったかも。


疲れた頭を冷やそうとキッチンへ行こうとしたら、スマホからLINEが来たことを知らせる音が鳴った。


誰だろう?


慌ててスマホを手に取って確かめる。


LINEを送ってきた相手は瀬戸君だ。
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