恋する5秒前~無愛想なキミと~
「ほんと、どれがいいのか段々分からなくなってきちゃった」
1つの建物中に小さなお店が並んでいて、目移りしてばかりで選べない。
あれもこれもと手に取って見てもなかなかしっくりこない。
「う~ん、見つからないなぁ、もう、他のぬいぐるみにしようかなぁ」
これだけ探しても見つからないなら他のに変更するしかないよね。
「えっ?水野さん、白イルカのぬいぐるみ諦めるの?」
「うん、なかなかこれと言った物が見つからなくて」
「じゃあ、どうする?」
瀬戸君も心配そうな顔をしてる。
「どうしようかな、そうねぇ、ペンギンのぬいぐるみにしようかな?」
ペンギンなら未来も知ってるから喜ぶかも。でも、このぬいぐるみはちょっとリアル過ぎるな。
「もっと、可愛いのがいいんだけどなぁ」
色んなお店を出入りしながら歩いて行くと、1件のお店が目に留まった。
店内に入ると全体的に可愛らしいデザインの物が置かれていた。
「あっ!これ……」
半ば諦めかけていたところへ目に入ったのは、白イルカのぬいぐるみ。