恋する5秒前~無愛想なキミと~
◇嘘か、真実か
自習室へ戻り気になっていたことをそっと香奈に聞いてみた。
もちろん、私語は慎まないといけないから、ノートに書いて香奈に見せた。
すると、返ってきた応えは
「ここではちょっと話しにくいから、環の家に行っても良い?」
「これから?」
「お昼ご飯を食べてからでもいいよ」
私に負担を掛けないように気を使ってくれた香奈。
「了解。お昼ご飯を食べたら家に行こう」
そんなやり取りを終えて、ランチを食べた後、急きょ私の家に行くことに。
図書館を出た後、近くのハンバーガーショップでランチを食べ、家へと着いた私達。
「翔、未来の面倒を見てあげてよ。ここにジュースとお菓子を置いておくから」
「分かったよ」
翔に言い聞かせる。
「何かあったら私の部屋にいるから呼んでよ。香奈は私の部屋へ行ってて!」
未来と翔をリビングへ残して、香奈は私の部屋へ来てもらうことにしたんだ。
ジュースとお菓子をお盆の上に乗せて、自分の部屋へと入る。
「お待たせ、はい、ジュースとお菓子。遠慮しないで食べて」
自分の机の上にジュースとお菓子を置くと椅子に座った。
「実はね……」
香奈の口から聞いた話しは、耳を疑うような内容だった。