恋する５秒前～無愛想なキミと～

気づけば、夜の７時過ぎ。


玄関口で私と香奈が立ち話をしている。


「ご馳走さまでした。餃子、美味しかったぁ。また作ってね、環」


「うん、また食べに来てね」


「あ、環。さっきの噂話しはどこまで本当なのか分からないから気にしないでよ」


「う、うん」


「今は瀬戸ちゃんの彼女なんだから関係ないんだから、ね」


「うん」


香奈に念を押されてしまった。


「それじゃあ、環。お母さんが来たから帰るね、おやすみなさい」


「おやすみなさい」


遅くなったから香奈のお母さんが車で迎えに来てくれたんだ。


今日は疲れたな。


朝から色んな事がありすぎて心が落ち着かない。


ゆっくり休んでこれからの事を少しずつ考えてみようかな。


「未来、翔。お風呂に入りなさい」


私はリビングでテレビを見ている２人に声を掛けからキッチンに戻ると、後片付けを始めた。