恋する5秒前~無愛想なキミと~
「賢司君って言うんだけど、隼人の親友なの」
そう言えば、桜井君も賢司って呼んでたよね。図書館で会ったときに挨拶をしたけど、優しそうな人だなって感じたんだ。
そうかぁ、あの人は桜井君の親友だったのかぁ。
だからいつも樹里さんと3人で一緒にいたんだね。
一人で納得していると、
「隼人は、私が賢司君のことを好きだと知ってね、ずっと応援してくれてたの」
樹里さんが教えてくれた。
「そうだったんだ」
「そして、この前の花火大会のときに告白しろって隼人に言われて……勇気を出して賢司君に伝えたら、付き合うことになったんだ」
「そっか、思いが通じて良かったね」
「うん、もう2年近くずっと片想いをしてたから、今は夢を見ているみたいで実感が湧かないんだ」
「梁瀬さんみたいに可愛い人から告白されたら、賢司君も直ぐにOKしたんじゃないの?」
私が男だったら直ぐにOKしちゃうけどな。
でも樹里さんは首を振ると