恋する5秒前~無愛想なキミと~

「あらっ?あそこにいる男の子見かけない顔だけど」


マミ先生の顔色がサッと変わった。


門の前で待たせてたの、まずかったのかな?


「あ、あの人。私のクラスメイトなんです。あそこで待っててもらってるんですけど、良いですか?」


慌てて説明する私。


「あら、そうだったの?それなら一緒に入ってくれば良かったのに」


マミ先生は私の顔をニコニコしながら見ている。


「もしかして、環ちゃんの彼氏?」


「はい?」


クスクスと笑う先生に


「ち、違いますっ!たっ、ただの同級生です」


「えぇ、またぁ。否定することないのに。お母さんにはナイショなしておくから。環ちゃんにあんなにイケメンの彼氏がいるなんてねぇ」


マミ先生は桜井君の姿を眺めてウットリしていた。


良かった!あそこで待たせておいて。


桜井君、私の彼氏だと勘違いされたら、きっと怒るだろうな。


内心、ホッとしていると

< 22 / 297 >

この作品をシェア

pagetop