恋する5秒前~無愛想なキミと~


「さぁ、いつまでも拗ねてないで、球技大会の開会式が始まるからグラウンドへ行こうよ、香奈」


「ええっ?もう、そんな時間なの?行こうよ、環」


教室の時計を指差して香奈に伝えると、慌てて椅子から立ち上がる香奈。


クラスの人達の後を追うように私達も教室を出て行った。


開会式も無事に進み、それぞれの競技の試合が始まった。


私達のクラスのバレーボールのチームは、残念ながら2回戦で負けてしまった。


「私達にしては良くここまで戦えたよね」


「ほんと、まさか2回戦までいくとは思ってなかったもんね」


チーム皆で2回戦まで戦えたことを称え会った。


女子のもうひとつのチーム、ソフトボールと、男子のサッカーは準決勝まで進んで負けてしまった。


残るは男子のバスケットボールのみ。


バスケのチームは桜井君がチームを引っ張り、順調に勝ち進んで決勝までこぎつけた。


私達はバスケの決勝試合を応援するために体育館の中へとやって来た。

< 223 / 297 >

この作品をシェア

pagetop