恋する5秒前~無愛想なキミと~
未来の姿はあっという間に見えなくなり、私はなんとか靴を履いて表に出た。
既に未来は桜井君が待つ門のところに立っていて
「あの、もしかしてタマちゃんの彼氏さんですか?」
「タマちゃんの彼氏?」
…………彼氏?
マミ先生、仲良しさんはお友だちって意味じゃなかったの?
桜井君はいきなり表れた小さな女の子に突拍子もないことを聞かれて、返事に困ってるみたい。
髪をクシャクシャさせながら苦笑いしていた。
へぇ、桜井君もこんな顔をするんだぁ。
普段と違う彼の表情が垣間見れてちょっと得した気分。
桜井君、未来になんて答えるんだろう?
黙って二人の様子を見ていたら