恋する5秒前~無愛想なキミと~


「お待たせしました。冷めないうちにどうぞ」


テーブルの上にチャーハンを入れたお皿とスープが入ったカップを置いた。


「わあっ!タマちゃんの作ったチャーハンだぁ!」


未来は手を叩いて喜んでいる。


「姉ちゃんの作ったチャーハンだ、ねぇ、おかわりある?」


翔ったら食べる前からそんな心配して


「翔。心配しなくても、ちゃんとおかわりできるように残してあるから」


「うん」


「未来はお兄ちゃんの横で食べるぅ。いいでしょ?」


「あぁ。こっち来いよ」


未来は自分のお皿を持つと桜井君の隣へサッと移動して


「未来ね、ママが作るチャーハンより、タマちゃんが作る方が好きなんだ」


「そうか」


桜井君に話しかけ、チャーハンを口に運んだ。


彼女につられて桜井君もチャーハンを口に運ぶ。

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