恋する5秒前~無愛想なキミと~
「う、うん、だい……じょーぶ。ハハハ」
全然大丈夫じゃないけど、ここは大丈夫って言うしかない。
「でも、環。心配しなくてもいいから」
「えっ?」
香奈は私の肩をポンと叩いて笑顔を作った。そして……。
「私、陽子ちゃんのこと、よーく分かってるでしょ。だから上手く丸め込んでおいたから、あんたと桜井君のウワサは流れることはないわよ」
さすが、私の親友。こういく扱いは彼女の手に掛かればお手のもの。上手に話しをまとめちゃうんだ。
私にはマネできない、彼女の良いところなんだ。