きみのためのプレゼント
「あのね、実はハルに、陸上競技大会に来てほしいって言われたの。でも、私、そこですぐに行くとは言えなかった」
「そっか。やっぱりいろいろと思うことがある?」
不思議な気分だ。藤本くんが、私の前の席に座っているなんて。そう言えば、私たち二年間、同じクラスになったことなんてない。こんなことがなければ、まず関わることもなかった。
でも、今は彼が私の一番の理解者であり、頼れる存在だ。現に今もこうやって私の話に耳を傾けてくれている。
その優しさに甘えたくなって、私はハルへの嫉妬や羨望、思いの丈をすべて彼に話した。
「行ったらきっと後悔する。でも、見届けたい気持ちもあるの。ハルのこと」
「・・・行って後悔すると思うなら、行った方がいいよ」
いつもとは違う彼の低い声に驚き、それまで俯いていた顔を上げた。今の声は、あのときの怒りに満ちた声に近くて、私は戸惑いを隠しきれない。今の話のどこに、彼を怒らせる要因があったのかまったくわからない。
「ふ、藤本くん?」
「もしさ、やっぱり行かないってことにして、メールで応援メッセージだけ送って、その日に岡部さんにすごく辛いことがあってさ、彼女が自分から亡くなって会えなくなったら?それでも行かなくてよかったと思える?」
「えっ、ごめん。どうして、そんなそこまで話が飛躍するのか、わからない」
藤本くんの話の意図が見えない。どうして、私の悩みがそこまでマイナスな方向性になっているのかも、そこまで話が飛ぶのもさっぱりだし、理解に苦しむ。
「そっか。やっぱりいろいろと思うことがある?」
不思議な気分だ。藤本くんが、私の前の席に座っているなんて。そう言えば、私たち二年間、同じクラスになったことなんてない。こんなことがなければ、まず関わることもなかった。
でも、今は彼が私の一番の理解者であり、頼れる存在だ。現に今もこうやって私の話に耳を傾けてくれている。
その優しさに甘えたくなって、私はハルへの嫉妬や羨望、思いの丈をすべて彼に話した。
「行ったらきっと後悔する。でも、見届けたい気持ちもあるの。ハルのこと」
「・・・行って後悔すると思うなら、行った方がいいよ」
いつもとは違う彼の低い声に驚き、それまで俯いていた顔を上げた。今の声は、あのときの怒りに満ちた声に近くて、私は戸惑いを隠しきれない。今の話のどこに、彼を怒らせる要因があったのかまったくわからない。
「ふ、藤本くん?」
「もしさ、やっぱり行かないってことにして、メールで応援メッセージだけ送って、その日に岡部さんにすごく辛いことがあってさ、彼女が自分から亡くなって会えなくなったら?それでも行かなくてよかったと思える?」
「えっ、ごめん。どうして、そんなそこまで話が飛躍するのか、わからない」
藤本くんの話の意図が見えない。どうして、私の悩みがそこまでマイナスな方向性になっているのかも、そこまで話が飛ぶのもさっぱりだし、理解に苦しむ。