きみのためのプレゼント
あれから、数日。夏休みに入ってやることのない私はもっぱら宿題をやるばかり。皮肉なことに花火大会は陸上競技大会の前日だった。
お母さんに花火大会のことを話すと、最初は人ごみやトイレ関係のこともあって難色を示していたが、一緒に行って少しだけ離れた場所に、お母さんと充が待機してくれているということで了解を得た。
「沙織、携帯鳴ってたわよ」
家にしかいられない私は、携帯を放置気味。時にはどこに置いたかも分からなくなり、お母さんに電話してもらい、探してもらうこともたびたび。
テーブルの上で震えていた携帯をお母さんがソファに座っていた私へと手渡してくれた。家族からの連絡じゃないとすると、ハルだろう。藤本くんとメールなんてしたことがない。
「やっぱりハルだ」
そのメールは本当に些細なことが書いてあるだけで、毎日、暑いねから始まり、今日は、こんな練習をしただの、しまいにはどうでもいい、三浦先輩情報まで記されていた。
きっと、ハルはこんなことを言いたいんじゃない。分かってる。でも、私もまだ結論を出せていない。
だから、このメールにもありきたりなことしか返せなかった。
お母さんに花火大会のことを話すと、最初は人ごみやトイレ関係のこともあって難色を示していたが、一緒に行って少しだけ離れた場所に、お母さんと充が待機してくれているということで了解を得た。
「沙織、携帯鳴ってたわよ」
家にしかいられない私は、携帯を放置気味。時にはどこに置いたかも分からなくなり、お母さんに電話してもらい、探してもらうこともたびたび。
テーブルの上で震えていた携帯をお母さんがソファに座っていた私へと手渡してくれた。家族からの連絡じゃないとすると、ハルだろう。藤本くんとメールなんてしたことがない。
「やっぱりハルだ」
そのメールは本当に些細なことが書いてあるだけで、毎日、暑いねから始まり、今日は、こんな練習をしただの、しまいにはどうでもいい、三浦先輩情報まで記されていた。
きっと、ハルはこんなことを言いたいんじゃない。分かってる。でも、私もまだ結論を出せていない。
だから、このメールにもありきたりなことしか返せなかった。