きみのためのプレゼント
今日の私は浮いたり、沈んだり気持ちがフラフラしてる。こんな感情今まで持ったことがない。だけど、さっきまでの嬉しいという感情より今は、すごく胸が苦しくて、辛い。


彼の口から直接聞いた『大事な人』それがこんなにも私の心にチクチクとした針を突き刺す。


そっか、私、藤本くんのことを好きになっていたのか。


最初は、どちらかというと嫌いで、構われることも嫌だった。だけど、七夕の夜、辛くて自暴自棄だった私を救ってくれたのは、彼の入れ替わりという提案だった。


今でもどうしてこんなことが出来たのだろうと、思うことはあるけれど、私にとって彼の足、境遇と入れ替わることは生まれ変わったようなもの。


歩行困難な足は、不自由だけれど、得たものは大きい。そして、芽生えた気持ちもたくさんある。ハルという大切な友達ができた。



彼女をとても大切だと思う。
ただ、この気持ちと藤本くんへの気持ちは少し違う。


自分の足だと言っても、できなかったことをしたいに決まってる。それなのに、私を最優先してくれる。


優しいだけでなく、違う一面も持っていて、すごく頼りになるし、スキンシップが激しいけれど、いつかそれも嫌悪感を感じなくなった。
< 83 / 141 >

この作品をシェア

pagetop