Short
「もうすぐカウントダウン!」
「いや寒すぎない?」
「がまんがまん!」
地元の神社。大晦日ということもあって人がたくさんいるなかわたしたちは初詣のために並んでいた。
「サキ、わたし帰りたくなってきた」
「わ、わたしも」
震える身体。でもなかよしのクラスメイトがいるからまだ耐えられた。
それに…、
「吉澤!お前の負けー!」
「えー、しょうがないなあ」
吉澤くんもいる。どうやら吉澤くんはじゃんけんで負けて温かいものを調達する係になったみたいだ。
「じゃあ行ってくるね」
歩き出す吉澤くん。わたしはそれを見て思わず追いかけた。
「待って!わたしも行く!」