Short




遊び疲れてパラソルの下で休むわたしたち。いつのまにか理緒は身体が真っ黒に焼けていた。


「り、理緒…」

「んー?」

「ま、ま、真っ黒…」

「あー、はは!だな!男前だろ?」


そう言って笑う理緒。そうやって自分を男前だと言える理緒が羨ましい。というよりも、ほんとに男前だから、わたしにはまぶしすぎる。


ザザーン…

波の音がわたしたちの耳に響く。


「なあまこと」

「?」

「来年も、再来年も、その先も、海、来ような。おまえはさ、俺の隣にいてくれな」

「………うん」


来年も、再来年も、その先も、理緒はわたしと一緒にいてくれると言う。

理緒は、どんな気持ちで、わたしと一緒にいるのかな。

わたしと同じだと、嬉しいのにな…。



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