俺様上司に、跪いて愛を乞え

「……部長とか、呼ぶなよ。仕事を離れたら、名前で呼べ…」


腕の中に、体が引き寄せられる。


「圭吾……」


裸の胸に耳があたると、脈を打つ音が聴こえた。


「す…き……」



「もう一回、言えよ…まゆ」


さらにきつく、抱き締められる。


「好き……圭吾……」


「言ってみろよ…もっと…」


首筋に降りるキスに、


「……私も…言ってほしい…」


と、小さく呟く。


「何をだよ…?」


「……愛してる…って」


「俺に、言わせるのかよ…」


「言ってほしいもの…だって……」



耳のそば近くに唇を寄せて、


「…おまえを、愛してる…まゆ」


部長の低い声が、耳の奥に甘く響いた。


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