俺様上司に、跪いて愛を乞え
「ねぇ、まゆ…ちょっとだけ聞かせて。あの部長って、そういう時はやさしくなるの…?」

「そういう時…?」

「だから…ベッドの上だって…」

「えっ……」

思い出しそうになって、あわてて振り払って、

「…たまに、恐いけど…」

と、よけいなことを口に出した。

「恐い? 恐いって、えっ…どういうこと…?」

「な…なんでもない!」

と、首を振って否定するのを、

「……恐いって、”S“ってこととか……」

と、顔を覗き込まれた。
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