俺様上司に、跪いて愛を乞え
「おまえも……!」

急に大声を浴びせられて、ビクッとする。

「もう少し、緊張感を持て……」

仕方なさそうにため息を吐かれて、「はい…」と、うなだれる。

「……それで、帰れるのか…北城は?」

訊かれて、そう言えばタクシーで帰れる程のお金を持ち合わせてなかったことに、今さら気づいた。

「えっと…その……」

お金がないとも答えられないでいると、

「……だったら、俺が送ってやる」

と、部長が言った。
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