俺様上司に、跪いて愛を乞え
「部長が…ですか?」

「タクシー代もないんだろうが…そんなんで、どうやって帰るつもりだったんだ?」

キレ者の新藤部長には、私の胸の内もまるで筒抜けだった。

「すいません…部長」

情けない気持ちが込み上げる。

「いちいち謝るな。それで、おまえの家は、ここからどれくらいなんだ?」

「一時間弱ぐらいです…」答えると、部長は、「そうか…」と、口にした。
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