俺様上司に、跪いて愛を乞え
ーーマンションに着いて、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出す。

「すまない」と、部長が受け取って、一口を飲むのを見ていたら、さっきの恵利の言葉が、唐突に思い出された。


『…でも、あの部長って、どんな風に乱れるんだろうねぇ?』


顔が一気にボッと赤らむ。

「……なんだよ、何考えてるんだ…?」

赤くなってるのを知ってか知らずか、部長が顔を近づけてくる。

「い…いえ、なんにも……」

「なんにも……じゃ、ないだろ?」

言って、部長が「ふっ…」と、鼻の先で笑った。


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