俺様上司に、跪いて愛を乞え
他に着るものもなく、バスローブに袖を通し前をあわせた。

バスローブだけでは心もとなくて、バスタオルを頭からかぶるようにして出た。

バスルームから出ても、どこに身を置いていいかわからなくて、ただ広い部屋の隅に立ちすくんでいると、部長が立ち上がって近づいてきた。

脅えるような気持ちがわいて、二・三歩下がる。


「……おまえ、俺が恐いのか?」

「恐くなんか……」


答えかけるが、その後の言葉が続かなかった。
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