俺様上司に、跪いて愛を乞え
「かまわないでくださいか…」

部長が呟いて、かぶっていたバスタオルを、ふっと取り去った。

「あっ…」

取り返そうとするのを、後ろ手に隠されてしまう。


「……別に、かまってるわけじゃない。……おまえ、俺のことが好きなんだろう?」


訊かれた台詞に答えてもいないのに、耳が赤くなったのが自分でもわかった。

「ほら…わかりやすいよな、おまえって」

耳に部長の指先が触れた。


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