俺様上司に、跪いて愛を乞え

「会社では、容赦しないのは変わらないからな…」

 
言う部長に、思わず「え、容赦って…」と、言葉が口をつく。


「当たり前だろう。おまえのようなのは、叱り飛ばさなければ使いものにもならない」


「……そんな風に、怒られてばっかりなんて……」

さっきは、あんな甘いキスもされた後なのに…と、
じわりとまた涙が、滲み出そうになる。



「ふっ…怒るのも、愛情表現の一つだろうが…」



「そんなの…怒られて、責められてるだけで……」


親指で、滲む涙を横にぬぐって、


「いいだろ? 俺は、あくまでサディスティックなんだよ…」


ニヤリと口の端で笑う。

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