ピアスの秘密
5
ちょうど一年前、今日のような青空だった。
あの時は、開演に間に合わなかったから、今日は少し余裕を持って会場に入った。
開演30分前でまだ客席に座っている人は少なかった。
彼がくれたチケットを手に座席を探していたら、ちょうど中央だったけれど、15列目で舞台から距離があったのでホッとした。
会場をすみずみと見回し、去年はここへ入れなかったんだなぁと思った。
扉からはどんどん人が入ってくる。私の隣にも二十歳前後の小柄なかわいい女の子が座った。
お肌もピカピカで清楚な雰囲気だった。
私は勝手にこういうタイプの子が領くんの彼女だったらいいなぁって、考えたりしながら開演を待った。
突然そのかわいい女の子が、
「領くんのファンですか?」と聞いてきた。
私は少し恥ずかしかったけれど、
「そうです。」と言った。
「私は東京から来てるんです。明日も来ます。明日の千秋楽は来ますか?」と、とても嬉しそうに言った。正直、あまり可愛くない子だったら、いらっとしたに違いない。
しかし、本当に可愛い女の子だった。
「残念ながら今日のチケットしか取れなくて、明日はみれないんです。」と私は返事をした。
あの時は、開演に間に合わなかったから、今日は少し余裕を持って会場に入った。
開演30分前でまだ客席に座っている人は少なかった。
彼がくれたチケットを手に座席を探していたら、ちょうど中央だったけれど、15列目で舞台から距離があったのでホッとした。
会場をすみずみと見回し、去年はここへ入れなかったんだなぁと思った。
扉からはどんどん人が入ってくる。私の隣にも二十歳前後の小柄なかわいい女の子が座った。
お肌もピカピカで清楚な雰囲気だった。
私は勝手にこういうタイプの子が領くんの彼女だったらいいなぁって、考えたりしながら開演を待った。
突然そのかわいい女の子が、
「領くんのファンですか?」と聞いてきた。
私は少し恥ずかしかったけれど、
「そうです。」と言った。
「私は東京から来てるんです。明日も来ます。明日の千秋楽は来ますか?」と、とても嬉しそうに言った。正直、あまり可愛くない子だったら、いらっとしたに違いない。
しかし、本当に可愛い女の子だった。
「残念ながら今日のチケットしか取れなくて、明日はみれないんです。」と私は返事をした。