ピアスの秘密
それから数日後。
Fがテレビの歌番組に出ている。
今、領は韓国にいる。
テレビの中の彼は穏やかに微笑んでいる。
録画とわかっていても、自然に私も微笑んでしまう。
歌が始まった。
アップテンポな曲でハードなダンスを踊っている。
すごい、いつ覚えるんだろう。
かっこいい…
カメラ目線だと、見られているようで、思わず姿勢を正した。
目があっているみたいで嬉しい。
会いたい…
私は偽物と会っていたんじゃないかと不思議な気持ちになる。
国民的アイドルの青木領は輝いてみえ、私はその姿ににみとれていた。
「ちひろはほんとにF見てる顔は幸せそう。」
と夫に言われて、我に帰った。
「幸せ!」と笑った。
「はいはい」と夫も笑っていた。
なんだか少しほっとした。
気付くはずはないけれど、夫は私がクリスマスに領と二人で過ごしたとは、全く想像もしていない。
当たり前だけど、知ったらどんな顔をするんだろう。
それにしてもなんていい声だろう…
そう思うと、このきれいな声に囁かれ抱き締められた記憶をたどってしまう。
私たちは、これからいったいどうなるんだろう…
少し怖くなった。
Fがテレビの歌番組に出ている。
今、領は韓国にいる。
テレビの中の彼は穏やかに微笑んでいる。
録画とわかっていても、自然に私も微笑んでしまう。
歌が始まった。
アップテンポな曲でハードなダンスを踊っている。
すごい、いつ覚えるんだろう。
かっこいい…
カメラ目線だと、見られているようで、思わず姿勢を正した。
目があっているみたいで嬉しい。
会いたい…
私は偽物と会っていたんじゃないかと不思議な気持ちになる。
国民的アイドルの青木領は輝いてみえ、私はその姿ににみとれていた。
「ちひろはほんとにF見てる顔は幸せそう。」
と夫に言われて、我に帰った。
「幸せ!」と笑った。
「はいはい」と夫も笑っていた。
なんだか少しほっとした。
気付くはずはないけれど、夫は私がクリスマスに領と二人で過ごしたとは、全く想像もしていない。
当たり前だけど、知ったらどんな顔をするんだろう。
それにしてもなんていい声だろう…
そう思うと、このきれいな声に囁かれ抱き締められた記憶をたどってしまう。
私たちは、これからいったいどうなるんだろう…
少し怖くなった。