腹黒エリートが甘くてズルいんです
「近くで飲んでるから、キリのいいとこでこっちに来てくれるって」
いや別にいいんだけど。あたしは由依にこの気持ちを聞いてもらいたかっただけで……。
そんなあたしの困惑が顔に出ていたのか、由依が急に両手を胸の前で合わせ、謝ってくる。
「ごめん。今後のアドバイスを求めればいいじゃん、も、本音なんだけど……あたし、この間の焼けぼっくい飲み会について違う視点から話を聞きたくて。先輩もいたんでしょ? あたし、結局参加出来なかったしさー」
……なんてことだ……。
由依の策士ぶりに恐れおののきつつも、もう今更手遅れだし。
でも、飲み会自体はもう随分前の事になる。6月の末辺りだったような。
先輩は、日々忙しそうだから、あのときの詳細なんて覚えていないに違いない。
それに、違う視点も何も、結局酒井君と先輩は顔を合わせていないから、酒井君の事を聞き出そうにも無駄なわけで。
そう思いあたるとちょっと安心し、あたしも梅酒ソーダ割を注文して食べに走ることにした。
勿論、ほろっほろに細かくなった卯の花もしっかりと味わって食べた。
いや別にいいんだけど。あたしは由依にこの気持ちを聞いてもらいたかっただけで……。
そんなあたしの困惑が顔に出ていたのか、由依が急に両手を胸の前で合わせ、謝ってくる。
「ごめん。今後のアドバイスを求めればいいじゃん、も、本音なんだけど……あたし、この間の焼けぼっくい飲み会について違う視点から話を聞きたくて。先輩もいたんでしょ? あたし、結局参加出来なかったしさー」
……なんてことだ……。
由依の策士ぶりに恐れおののきつつも、もう今更手遅れだし。
でも、飲み会自体はもう随分前の事になる。6月の末辺りだったような。
先輩は、日々忙しそうだから、あのときの詳細なんて覚えていないに違いない。
それに、違う視点も何も、結局酒井君と先輩は顔を合わせていないから、酒井君の事を聞き出そうにも無駄なわけで。
そう思いあたるとちょっと安心し、あたしも梅酒ソーダ割を注文して食べに走ることにした。
勿論、ほろっほろに細かくなった卯の花もしっかりと味わって食べた。