腹黒エリートが甘くてズルいんです
「な……んでですか??」
あたしより先に由依が聞いてくれる。そりゃあ不思議でしょう、あたし自身、自分が営業に、向いているとは一度も感じたことがないし。初対面の人とも、ぐいぐい距離を詰められる出光先輩やその他の営業の人を凄いなとは思うけれど、そうなりたいとも思わないし。
「だって考えてもみろよ、うちは提携先に保育園やら幼稚園がわんさかあるんだぜ? 共通の話題が出来るお前が行けば先方も喜ぶじゃん。それに、楽しかったんだろ?」
酔っているせいもあるのか、自信たっぷりに熱弁する先輩の姿をぼんやりと見ながら、完全に機能停止しているあたしの代わりに、由依がポンと手を叩く。
「そっかー、それなら莉緒が会社から居なくなっちゃうこともないし!」
割と大きな声で言ってから嬉しそうにあたしを見て、にぃーっと笑う由依。
あたしより先に由依が聞いてくれる。そりゃあ不思議でしょう、あたし自身、自分が営業に、向いているとは一度も感じたことがないし。初対面の人とも、ぐいぐい距離を詰められる出光先輩やその他の営業の人を凄いなとは思うけれど、そうなりたいとも思わないし。
「だって考えてもみろよ、うちは提携先に保育園やら幼稚園がわんさかあるんだぜ? 共通の話題が出来るお前が行けば先方も喜ぶじゃん。それに、楽しかったんだろ?」
酔っているせいもあるのか、自信たっぷりに熱弁する先輩の姿をぼんやりと見ながら、完全に機能停止しているあたしの代わりに、由依がポンと手を叩く。
「そっかー、それなら莉緒が会社から居なくなっちゃうこともないし!」
割と大きな声で言ってから嬉しそうにあたしを見て、にぃーっと笑う由依。