腹黒エリートが甘くてズルいんです
と、思ったら本当に震動していたらしい。ただし、あたしのではなく先輩のスマホが。
「……あー……」
メッセージらしきものを読みながら、ぽりぽりと頭を掻く先輩。
この時間にこのケーキは悪魔の使いだね、と言い合いながら由依とケーキをつついていると、出光先輩が頭をごちんとテーブルにつけ、そのまま喋り出す。
「もー、お前さー、意外とやるのな」
「?」
どっちに対しての何なのか全く分からず、顔を見合わせるあたしと由依。
「あの酒井をこんなに惑わせてるんだもんなー、俺のアシストなんて、要らねーじゃん」
あの……酒井??
俺のアシスト??
あれ?
どうして先輩が酒井くんのことを知っているの?
あ、この間の飲み会……って違う違う。あの日、酒井くんはあたしと出入り口で会って、中に入らずに一緒に出たんだもん。先輩と顔を合わせてはいない。
しかも、今スマホを見てから話したってことは、酒井君からのメッセージが入るくらいの間柄、ってことだよね?
頭の中が疑問符でいっぱいになり、黙りこむあたしを見て、頭を上げた先輩の顔色が変わる。
「……あー……」
メッセージらしきものを読みながら、ぽりぽりと頭を掻く先輩。
この時間にこのケーキは悪魔の使いだね、と言い合いながら由依とケーキをつついていると、出光先輩が頭をごちんとテーブルにつけ、そのまま喋り出す。
「もー、お前さー、意外とやるのな」
「?」
どっちに対しての何なのか全く分からず、顔を見合わせるあたしと由依。
「あの酒井をこんなに惑わせてるんだもんなー、俺のアシストなんて、要らねーじゃん」
あの……酒井??
俺のアシスト??
あれ?
どうして先輩が酒井くんのことを知っているの?
あ、この間の飲み会……って違う違う。あの日、酒井くんはあたしと出入り口で会って、中に入らずに一緒に出たんだもん。先輩と顔を合わせてはいない。
しかも、今スマホを見てから話したってことは、酒井君からのメッセージが入るくらいの間柄、ってことだよね?
頭の中が疑問符でいっぱいになり、黙りこむあたしを見て、頭を上げた先輩の顔色が変わる。