腹黒エリートが甘くてズルいんです
「いや、でも本当に凄いよ」
スマートに、いつの間にか追加注文してくれたらしきピニャコラーダをあたしの前にすっと置きながら、イケメンの誉め殺しは続く。
本当は次はファジーネーブルが飲みたかったけど、イケメンがあたしのために注文してくれたのなら旨みも増すというもので。
「……いや、全然です。菅生(すがお)さんみたいに、バリバリの営業になりたいというわけでもなく……」
覚えたてのイケメンの苗字が間違っていないことを祈りつつ、口にしてみる。
「いや、俺、全然バリバリじゃないから! そんなに人生の中で仕事に重き置いてないし」
「あ、そうなんですか?」
なんだか意外だった。爽やかな笑顔や、きっちりあたしのしょうもない話を聞いてくれる姿から想像して、そんな軽めの台詞が出てくるタイプだとは思わなくて。
「うん、とりあえずね、いい会社にいる、というポジションがあるからもういいんだ。あとは、そのネームバリューをふんだんに利用して、引っ掛かるアホな女の子を片っ端から…… 」
へ?
スマートに、いつの間にか追加注文してくれたらしきピニャコラーダをあたしの前にすっと置きながら、イケメンの誉め殺しは続く。
本当は次はファジーネーブルが飲みたかったけど、イケメンがあたしのために注文してくれたのなら旨みも増すというもので。
「……いや、全然です。菅生(すがお)さんみたいに、バリバリの営業になりたいというわけでもなく……」
覚えたてのイケメンの苗字が間違っていないことを祈りつつ、口にしてみる。
「いや、俺、全然バリバリじゃないから! そんなに人生の中で仕事に重き置いてないし」
「あ、そうなんですか?」
なんだか意外だった。爽やかな笑顔や、きっちりあたしのしょうもない話を聞いてくれる姿から想像して、そんな軽めの台詞が出てくるタイプだとは思わなくて。
「うん、とりあえずね、いい会社にいる、というポジションがあるからもういいんだ。あとは、そのネームバリューをふんだんに利用して、引っ掛かるアホな女の子を片っ端から…… 」
へ?