腹黒エリートが甘くてズルいんです
今日は、友達のサユミの結婚式だ。
六人で囲む丸テーブルでは、それなりに話が弾んでいるけれど、あたしはその輪に気持ちの上では、殆ど入っていない。
何故なら、全員知らない人だから。
さっきあたしはサユミを『友達』と言ったけれど、果たして本当にそうか、ともう一度強く問われたら正直に言ってしまいそうだ。
『いえ、友達ではありません』と。
冷たいわけじゃない。
勿論、サユミの『32歳にして付き合って3ヶ月の彼と出来ちゃった結婚しまーす』という事態を妬んでいるわけでもない。
事実、友達ではないのだから仕方ない。
ラインの登録の中に、誰だか分からない子が何人もいるのは知っていた。
害はないし、放置していた。
今時プリクラのデカ目補正の入ったデータをアイコンにしている『さゆさゆ姫』とやらが、10年以上前、学生時代に地元でやっていたコンビニのバイトで一緒だったサユミだと分かるのには、それなりに時間が必要だった。
六人で囲む丸テーブルでは、それなりに話が弾んでいるけれど、あたしはその輪に気持ちの上では、殆ど入っていない。
何故なら、全員知らない人だから。
さっきあたしはサユミを『友達』と言ったけれど、果たして本当にそうか、ともう一度強く問われたら正直に言ってしまいそうだ。
『いえ、友達ではありません』と。
冷たいわけじゃない。
勿論、サユミの『32歳にして付き合って3ヶ月の彼と出来ちゃった結婚しまーす』という事態を妬んでいるわけでもない。
事実、友達ではないのだから仕方ない。
ラインの登録の中に、誰だか分からない子が何人もいるのは知っていた。
害はないし、放置していた。
今時プリクラのデカ目補正の入ったデータをアイコンにしている『さゆさゆ姫』とやらが、10年以上前、学生時代に地元でやっていたコンビニのバイトで一緒だったサユミだと分かるのには、それなりに時間が必要だった。