金魚の見る夢
☆
☆
憂鬱に取り付かれた夕暮。
年末のうわついた気配の中、斜めに傾いた心が冷たく沈む。
釣り合いだとか身の程だとかを、やっぱり考えてしまうのだ。
監督とあれから五回デートした。
三回目のデートでキスをした。
五回目のデートで体を重ねた。
そこで突然怖くなった。
何百回と行ったはずの、その行為の意味を深く考えた。
勿論、感染症の検査はマメにしている。
でも問題はそこじゃ無い。
そこじゃ無いのだよ。
ああ、全く自分が臆病者だと云う事を改めて思い知る。
心にブレーキがかかってる理由はそれだけだろうか。
分からない。
だめだ、考え無い様にしよう。
夕食を買いに行くついでに映画でも借りてこよう。
憂鬱に取り付かれた夕暮。
年末のうわついた気配の中、斜めに傾いた心が冷たく沈む。
釣り合いだとか身の程だとかを、やっぱり考えてしまうのだ。
監督とあれから五回デートした。
三回目のデートでキスをした。
五回目のデートで体を重ねた。
そこで突然怖くなった。
何百回と行ったはずの、その行為の意味を深く考えた。
勿論、感染症の検査はマメにしている。
でも問題はそこじゃ無い。
そこじゃ無いのだよ。
ああ、全く自分が臆病者だと云う事を改めて思い知る。
心にブレーキがかかってる理由はそれだけだろうか。
分からない。
だめだ、考え無い様にしよう。
夕食を買いに行くついでに映画でも借りてこよう。