潮風の香りに、君を思い出せ。
お店の前で、ナナさんとの話が終わっていたらしい大地さんと合流して、あかりさんに挨拶した。
「あかりさん。もし、お店以外のところで見かけたら、声かけてください。私は見ただけだとわからないかもしれないけど、名前を言ってくれたら思い出せるから」
「うん、わかった。お店にもまた来てよ。土日はたいていいるからね」
「また来ます。次は本格的にマッサージお願いしたいです」
笑顔で別れを告げると、あかりさんは手を振ってお店に戻って行った。大地さんに無理言って寄ってもらってよかった、いろんな意味で。
車に向かって歩いていく。今日は爽やかな五月の陽気で、昨日のような暑さはなくて過ごしやすい。
「言えたね」
大地さんが気付いて隣で言ってくれる。私は「はい」と微笑んで答えながら、でも誰にでも言えるわけじゃないなと思っていた。
わかってくれる人もいるし、そうでない人もいる。
本当はやっぱり顔を見てわかるといいと思う、どこで会っても。無理なんだって自分で知ってるけど、それを告げるのは心が痛むと思った。
そんな自分を好きでいるのは難しい。
「あかりさん。もし、お店以外のところで見かけたら、声かけてください。私は見ただけだとわからないかもしれないけど、名前を言ってくれたら思い出せるから」
「うん、わかった。お店にもまた来てよ。土日はたいていいるからね」
「また来ます。次は本格的にマッサージお願いしたいです」
笑顔で別れを告げると、あかりさんは手を振ってお店に戻って行った。大地さんに無理言って寄ってもらってよかった、いろんな意味で。
車に向かって歩いていく。今日は爽やかな五月の陽気で、昨日のような暑さはなくて過ごしやすい。
「言えたね」
大地さんが気付いて隣で言ってくれる。私は「はい」と微笑んで答えながら、でも誰にでも言えるわけじゃないなと思っていた。
わかってくれる人もいるし、そうでない人もいる。
本当はやっぱり顔を見てわかるといいと思う、どこで会っても。無理なんだって自分で知ってるけど、それを告げるのは心が痛むと思った。
そんな自分を好きでいるのは難しい。