潮風の香りに、君を思い出せ。
「あかりさんてやっぱりすごくかっこいいし、大人だしアドバイスも優しいし、すごいです」
あんな風になりたいなぁ、私も。好きなことを仕事に選んで、自分らしく生きてる、そんな感じの人。
「あいつもあれで結構大変でさぁ。あの店でバイトはじめてのめりこんじゃって、就職しないで資格取るとか大学も辞めたいとか色々言って親と揉めてたよ」
思い出すように遠くの海を見ながら大地さんが言う。そうなんだ。いろいろあったからこその優しさなのかな。
「結局大学はちゃんと出て、資格取る費用もエステの店で働きながら貯めて、最近またあの店に戻ってきたんだよね」
「すごい」
「だろ?」
自分のことのように自慢気に眉を上げて、やっと私の方を見た。
「で、店長と付き合ってるんだよ。去年からだって言うけどどうだかなぁ。あいつはバイトの時から惚れてたし。とにかくあかりはすごいよ、全部手に入れるって感じ」
「あかりさんと話してるとそういう雰囲気じゃないのに。どっちでも執着しないっていうか」
ちょっと意外な話だった。あかりさんの言うこととも違うし。
「フリだろ、それは」
大地さんは笑いながらも軽くバカにしたように言う。フリ? なにそれ。思わずムッとする。
あんな風になりたいなぁ、私も。好きなことを仕事に選んで、自分らしく生きてる、そんな感じの人。
「あいつもあれで結構大変でさぁ。あの店でバイトはじめてのめりこんじゃって、就職しないで資格取るとか大学も辞めたいとか色々言って親と揉めてたよ」
思い出すように遠くの海を見ながら大地さんが言う。そうなんだ。いろいろあったからこその優しさなのかな。
「結局大学はちゃんと出て、資格取る費用もエステの店で働きながら貯めて、最近またあの店に戻ってきたんだよね」
「すごい」
「だろ?」
自分のことのように自慢気に眉を上げて、やっと私の方を見た。
「で、店長と付き合ってるんだよ。去年からだって言うけどどうだかなぁ。あいつはバイトの時から惚れてたし。とにかくあかりはすごいよ、全部手に入れるって感じ」
「あかりさんと話してるとそういう雰囲気じゃないのに。どっちでも執着しないっていうか」
ちょっと意外な話だった。あかりさんの言うこととも違うし。
「フリだろ、それは」
大地さんは笑いながらも軽くバカにしたように言う。フリ? なにそれ。思わずムッとする。