潮風の香りに、君を思い出せ。
あとがき
最後までお読みいただき、ありがとうございます。

七海が思い出した記憶は、子どもだった本人には大事件ですが傍から見たら小さなことでした。

でも、こんな小さな事件や思い込みが人生に潜んでいて、厄介な反応を引き起こすことが時々あるような気がします。

少しずつ思い出し、少しずつ水に流して進んで行けたらいいなと。


スタ文大賞の「成長感×非日常×恋愛」テーマで浮かんだ話の割に、非日常度が低めになってしまいましたが。

学校に向かう電車を降りずにこのまま先まで行きたいなぁというもやもやした朝があったと思い出し、七海が降りずに乗って行ってしまうことが私の憧れの非日常だったりします。(物語的にはなぞの潮風が非日常ですが。)


書いて行くうちにやっぱり「頑張ってもできないことは、できなくてもいいよね」と言いたい自分を発見しました。言いたい相手は主に自分ですが、頑張りすぎて疲れかけた誰かにも届いたらいいなと思っています。



トンビにお弁当をかすめ取られた話を教えてくれた女の子に、感謝をこめて。

2016.7 野中 和音




2016.10
スタ文大賞終わったので、番外編公開しました。
あかり視点、夜の話です。
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