逆転恋愛 ~君との距離~
時が止まったかと思った。



いや、自分がただ単に息を止めたのかもしれない。



黒い癖のある長い髪が風により、おどる。



そして細い指で黒縁の大きな眼鏡を、外した……。







「ッッ!??」



あまりの驚きに音を立ててしまった。



ガタッ



彼女の、視線を感じる。



そして、彼女は静かに口を開いた。



「誰かいるの?」
< 13 / 301 >

この作品をシェア

pagetop