逆転恋愛 ~君との距離~

「いや、いいよ。もう。」



何を言うかと思ったら、何も言わないなんて…！



「それは、反則よ！隠し事なし、でしょ？」



でも君があまりにも悲しそうにするから、何も言えなくなってしまった。



「…もういいわよ。あんたの話ばっかりでつまらないわ」



『たまには私の話も聞きなさいよ。』



そういって、そっぽ向いてみた。



っていっても、私の話なんてつまらないだろうけど。



無言の時間が続いた。



きっと彼も気づいているんだろう。



私が自分の話なんか別に話すつもりないこと。



さっきは勢いで言ってしまっただけだってことも。



「そういえば…」



そう先に口を開いたのは私。



彼は私の声に気付いて振り向く。