花と光と奏で
遅すぎた自覚~刻々/2~崩壊〜side紫音
┌──────┐
from 一先輩
└──────┘
┌────────────────┐
おつかれ(*^ー^)ノ
いつもの場所て待ってるから。
( ̄- ̄)ゞ煌暉
└────────────────┘
いつもの場所。
いつからか中央棟の1階部分にあたる渡り廊下が待ち合わせ場所になっていた。
昇降口から少し離れているそこは、下校になった今でも生徒達で賑わうことはなく、時折数人の生徒とすれ違うくらい。その中で、私に気づいた高等部の人達がたまに声をかけてきてくれていた。
「「「姫バイバ〜イ」」」
『はい。さようなら』
私はそんな声かけにも今は軽く会釈をして笑顔で返せるようになっていた。と言うのも、初めてその言葉を聞いた時は何のことかわからなくて、ボーッとその様子を見ていた私に、
“月瀬さん”
“““バイバイ”””
と私の名前を呼んで笑顔で手を振られたから。
"え?私?"
“あ……はい。さようなら”
と慌てて返事をしたのは記憶に新しい。
今だに“姫”の意味はわからないけど、私に向けてくれる笑顔と挨拶は、自分に言ってくれていることはわかっている。
"先輩のおかげ"
そう思うと、ポッと私の心に光がまた灯った。
from 一先輩
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おつかれ(*^ー^)ノ
いつもの場所て待ってるから。
( ̄- ̄)ゞ煌暉
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いつもの場所。
いつからか中央棟の1階部分にあたる渡り廊下が待ち合わせ場所になっていた。
昇降口から少し離れているそこは、下校になった今でも生徒達で賑わうことはなく、時折数人の生徒とすれ違うくらい。その中で、私に気づいた高等部の人達がたまに声をかけてきてくれていた。
「「「姫バイバ〜イ」」」
『はい。さようなら』
私はそんな声かけにも今は軽く会釈をして笑顔で返せるようになっていた。と言うのも、初めてその言葉を聞いた時は何のことかわからなくて、ボーッとその様子を見ていた私に、
“月瀬さん”
“““バイバイ”””
と私の名前を呼んで笑顔で手を振られたから。
"え?私?"
“あ……はい。さようなら”
と慌てて返事をしたのは記憶に新しい。
今だに“姫”の意味はわからないけど、私に向けてくれる笑顔と挨拶は、自分に言ってくれていることはわかっている。
"先輩のおかげ"
そう思うと、ポッと私の心に光がまた灯った。