猫の湯~きみと離れていなければ~
…なんでここに来たんだろう?
わたしはなぜか校舎裏の副会長宅に来ていた。
朝、てんこ盛りにあったキャットフードのお皿は空っぽになっている。
今はお刺身食べてるはずだし。
…大きくなるはずよね。
わたしは楠木に背もたれて座ると、上を見上げた。
涙がいくつも頬を伝うのが分かる。
昨日からいろんな感情が入り乱れてて
それに寝てないし
疲れちゃったなぁ
風に揺れる葉、そこから落ちてくる日の光。
その光に気持ちがすこし癒されたような気がした。
そしてゆっくりと目を閉じた。