猫の湯~きみと離れていなければ~

まっすぐにわたしの目を見て真剣に話すママ。

いつもはいい加減すぎて、よくわたしに怒られているのに。

なのに今のママからは、力強い優しさが伝わってきて、深い愛情に包まれているのを実感する。



―― ママの子供で本当によかった


心からそう思う。


「命をかけない程度でお願いします。ママとパパがいなくなったら、わたし寂しくて生きていけない」

「当たり前でしょ。鈴をひとりぼっちにするわけないじゃない」


そう言ってママは微笑んだ。
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