猫の湯~きみと離れていなければ~

「ケーキとアイスを買ってくれてるけど食べれそう? ケーキなんて誕生日でもないのにホールで買おうとしてたんだから」

「パパらしいね」


パパはいつでもわたしに甘いし、甘やかすから、よくママに怒られている。

間違いなく今回もアイスは冷凍庫に入りきらないぐらい買っているはず。

これはわたしが熱を出したときのお約束になっていた。




「副会長、…黒猫はどうだった? 」


学校での話し合いより副会長の具合のほうが気になってしまう。


「パパと一緒に見に行ったんだけど、ご飯をすっごい勢いで食べてたわよ。帰りにもう一度寄ってみたら、今度はベットの中でイビキかきながらひっくり返って寝てたわ」


その光景はなんとなく想像はできて笑えてくる。
ママも思い出しながら笑っていた。


「心配ないわ。間違いなくあの子は元気よ」


そっか、副会長が無事で本当によかった。
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