猫の湯~きみと離れていなければ~


でも“入学式の看板”の前で写真を撮るのを忘れてくれたのはラッキーだった。

何日かして突然思い出して騒ぎだすのは分かっているけど諦めるしかないだろうし。



辺りにいた新入生や保護者たちもアナウンスに従いまばらになり始めてきた。

遅れて教室に入ったら目立ってしまう。


わたしは少し早めに歩きながら、校内へと向かう新入生たちの流れに乗って教室に向かった。
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