無自覚天然タラシボーイ高宮さん
日常
「いらっしゃいませー!」
「ごゆっくりどうぞー。」
「はい、二名様ですね。本日こちらのクーポン配っているので宜しければお使い下さい。」
いつも聞くし言うこの台詞。
この会社に働いて三年目。
まだまだの私。
片瀬 安佐(カタセ アサ)
名前が名字みたいなのは気にしないで。
「片瀬さんお疲れ。客数どう?俺がいなくて大変だった?あ、なんかいつもと化粧違うくない?」
会った瞬間これか。
質問多い。
「客数は増えてきています。高宮さんがいなくても余裕です。化粧は…違いますけど。」
「やっぱりー?前のが良かったよ~。」
「別に高宮さんの意見聞いてません。」
そこは嘘でも似合ってるって言えよ。
「相変わらずの安定の返しだね~。あ、西さんおはよー!今日髪巻いてるんだ。可愛いじゃん。」
「高宮さんおはようございます!可愛くなんかないですよ!」
「え?可愛いよね、片瀬さん。」
なんで私に振るんだ。
「西さんは何しても可愛いよ。」
「ほらね、片瀬さんもそう言ってる♪」
「え~…でもありがとうございます!」
この平気で可愛いとか言っちゃう男。
高宮 楓(タカミヤ カエデ)
名前が女の私よりも女みたい。
私の同期である。