感染学校~死のウイルス~
「ちょっと、どういう事!?」
混乱する田井先生の声。
男子生徒は食料を抱きしめるようにして準備室から出て来ると、周囲の生徒たちにぶつかりながら体育館の外へと走りだした。
「止めて! 誰か止めて!」
森本先生がそう叫びながら生徒を追いかけて走る。
あたしの足が生徒を追いかけるために動きだす。
しかし……気が付けば体育館にいた生徒たちが我先にと準備室へと向かっていたのだ。
「え……?」
あたしは思わず足を止め、振り返った。
「食料は俺のもんだ!!」
「ちょっと、あたしにも分けてよ!」
「どけ! 邪魔だ!!」
そんな怒号が飛び交い、段ボールの中から次々と食料が奪われていく。
「なんで……?」
あたしは茫然としてその光景を見つめていた。
みんな血相を変えて食べ物を奪い合う。
そんな事をすれば、食料を確保できなかった生徒が死んでしまうと、わかっているのに。
「やめなさい! 食料はみんなでわけないとダメです!!」
田井先生が準備室の中から必死に声をかける。
しかし、生徒たちには届かない。
両手に十分すぎるほどの食糧を抱えた生徒たちが逃げるように準備室から出て来る。
混乱する田井先生の声。
男子生徒は食料を抱きしめるようにして準備室から出て来ると、周囲の生徒たちにぶつかりながら体育館の外へと走りだした。
「止めて! 誰か止めて!」
森本先生がそう叫びながら生徒を追いかけて走る。
あたしの足が生徒を追いかけるために動きだす。
しかし……気が付けば体育館にいた生徒たちが我先にと準備室へと向かっていたのだ。
「え……?」
あたしは思わず足を止め、振り返った。
「食料は俺のもんだ!!」
「ちょっと、あたしにも分けてよ!」
「どけ! 邪魔だ!!」
そんな怒号が飛び交い、段ボールの中から次々と食料が奪われていく。
「なんで……?」
あたしは茫然としてその光景を見つめていた。
みんな血相を変えて食べ物を奪い合う。
そんな事をすれば、食料を確保できなかった生徒が死んでしまうと、わかっているのに。
「やめなさい! 食料はみんなでわけないとダメです!!」
田井先生が準備室の中から必死に声をかける。
しかし、生徒たちには届かない。
両手に十分すぎるほどの食糧を抱えた生徒たちが逃げるように準備室から出て来る。